|
コールセンターでの裏話 A
|
ある地方で洪水があった時の事です。
電話に出ると中年の女性が泣いています。こちらから呼びかけると何事もなかったように「ごめんなさいね。洪水があって家が壊れてね。
それで・・・お金がいるのよ。(ちょっと泣く)借りられるかしら?(やけに明るい)」
先ずは慰労の言葉をかけます。
そして・・・
「お電話頂いているのはご自宅からでしょうか?」
「ええ、新潟のね」
ん????
システムのことろでもお話したんですが、番号を通知して架けている場合こちらに電話番号が表示されるんですね。
新潟の自宅から電話・・・なのに番号は「03」・・・
これって東京。
明らかに「嘘」。
ただ勝手には断れないので保留にしようとすると「本当に困ってるのよ。家が壊れたんだからね」そしてまた泣く。
「かしこまりました。お力になれるように・・」まで言うと「あーそうぉ?よろしくね」きっと笑顔なんだろうなと分かるような明るい声。
事情を責任者に説明すると断ってもいいとの事。ある程度内容を伺って断ります。
「お客様、それではご検討させて頂きます。結果を折り返しご連絡させて頂きますのでお電話番号を教えて頂いてよろしいでしょうか?」
「は?電話?・・・家が壊れて電話がね・・・(また泣く)」
「では、現在お使い頂いておりますお電話の番号を教えて頂いてよろしいですか?」
「・・・・・電話がないっていってるのにぃー(泣く)」
ここまでくるとただの駄々っ子。
自分の嘘に収拾がつかなくなってきたらしい。
どうするんだろうな〜と思いながら黙っていると。
聞こえたんです。
「お母さん。パソコン使っていい?」
なんと!パソコン。
家が壊れて電話もないのに?タンスも流されたのに?パソコン使えるの?
「あああっ!雨が降ってきたから」
と言って電話を切りました。
嘘みたいですよね?でも嘘じゃないんです。
この程度の嘘なんて日常茶飯事です。
実際に被害に遭われた方々の事を考えたら普通の神経の人だったらしないです。
でも、どしても借りたい人はここまでします。
|
|
|
|
|
|
TOP > コールセンターでの裏話 A
|
|
|
|
|
|
|